開運命理展
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それに対してポパーは「フレイムワークの神話」(The Myth of the Framework, 1976)という論文を発表し、クーンの主張を、科学の合理性と客観性を否定するものとして厳しく批判したのである。この両者の応酬をきっかけに生まれたのが「パラダイム論争」であった。ポパーはクーンの相対主義、つまり「フレイムワーク(framework, 準拠枠)」がもつ意味を強調する立場を批判して、どこまでも合理性を追求しようとしたと言うことができる。そのような観点からポパーは、フレイムワークを異にした見解を前にしたときに、言い換えれば、より困難な問いを問いかけられたときにこそ、われわれの見解は、「より強く揺さぶられ、……それ以前とはよほど異なった仕方でものごとを見ることができるようになる。つまり、知的地平がより広く拡張される」(Karl R. Popper: The Myth of the Framework. Edited by M. A. Notturno. London and New York, 1994, p. 35-36.)というように述べている。
 
通常、われわれは自分自身のものを見る見方、フレイムワークに囚われ、その視点からすべてのものを見、判断する。しかし、それは、事柄をある一面からしか見ないことを意味する。異なった見解を有する他者との対話を通して、われわれははじめて、われわれがもつフレイムワークの存在に気づき、自らのものの見方を相対化することができる。そしてわれわれの「知的地平」を拡張することができる。そのような意味で、思想間においても、対話はきわめて重要な意味をもつと言うことができる。
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